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当ブログは、憂さ晴らし、忘れっぽい鳥頭のためのメモです。当ブログをご覧の方々で、筆者をご存知の方がいても、これが誰に対しても内緒のプライベートな記録だと思ってほしいです。
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組み合わせ自由なアラカルトが見事としか言いようがありません。前菜やメインの中からアミューズを捻りだしたり。手品のようなサービスマンの妙。
牡蠣とアワビのサラダ。栗のスープ。猪の赤ワイン煮込み。ワインに合わせたチーズ。ブリーとボーホールを。ただ白赤を反対に合わせて食べてしまったような気がします。 デザートはタルトシトロン。アールグレイのアイス、マダガスカル胡椒で煮たクリームのアイス。胡椒のアイスはヒノキの香りと表現されてました。ドラモットの爽やかシャンパン。2011シャサーニュ、2007ルフレールのピュリニー。2003サンビバン。コーヒーはトゥルーブルー。 ひとり7万円なら安い、とおそらく識者ならいうでしょう。 考えてみれば、フランス料理は偉大なレトルト、と言えなくもない。大変な準備を考えるとそれらをレトルトで片づけるわけにはいきませんが。 ミシュランの考えるイノベーティブというのは、こうした偉大なカタログがあればこそ、といえるのでしょう。どの料理も博物館の展示のようです。その中から自由にチョイスして体験できます。あるシステムについて教養を得た人々がどのような好みかを問われます。フランス風な「よい趣味」を問われるのです。ここでは「シェフのおまかせ」をたのむのは、「99.9」のオヤジダジャレの深山佐田先生のやり取りに近い、寒さに。わたしはサービスに方に委ねることが多く、それではかなり寒いはず。 玄関で出迎えてくれる支配人は、わたしたち夫婦の披露宴のサービスをしてくれた人が出世して出迎え、見送ってくれます。困惑幻惑し、デカダンという言葉が浮かんできます。 昔聞いたルールのグランメゾンそのままの店は、デカダンのくせに若い時の初心を思い出せとせっつくのです。あなたが夢見ていた生活をもう一度思い出せ!!と。(ちょっと迷惑だなあ) 全サービスがすべて見事なのですが、チーズのワゴンのとき。「さくら」という北海道産のチーズが、新得町の共働学舎新得農場製だと、即答できなかったときのサービスの方の、驚きと、いやそういう質問を投げかけるお客様こそ当店に相応しいとばかり、コミを走らせメモを持ってこさせてさりげなくホストに渡し、ホスト役に絶対恥をかかせない。ドラマのようなフランス料理店のサービス。いやいや、これぞフランス料理店なのでしょう。 翌朝、開けたワインボトルの写真を参加のみなさんに配信し、新聞を広げるとバベットが亡くなっていました。こちらも「いい歳」になり、残日の勘定をした方が早くなりました。 バベット役のステファヌ・オードランは、「パリのレストラン」にも出ていたのでした。
by nanao-norio
| 2018-03-28 08:30
| 感想・食事、お茶菓子
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